この記事でわかること
- 人と比べてしまう人の特徴
- 他人と比較するメリット・デメリットは?
- 人と比べないようにするには?
「勝負をしていないのに人と比べてしまう」
「他人と比べる癖をなくしたい」
私達は人と比べることで、自分に足りないものを見つけたり、どこに問題があるのかを判断し、自分と周りへの成長に繋いでいます。
しかし人と比べてばかりいても、ただ周りの影響を受けるだけに留まり、本来の自分らしさを失ってしまいます。
そこでここでは、「人と比べてしまう人の特徴から、他人と比較するメリット・デメリット、人と比べないようにするためのコツ」についてをお伝えします。
ポイント
人と比べてしまうのをやめると人生が大きく変わりますよ!
人と比べてしまう人の特徴とは?
人と比べる人は、無意識のうちに競ったり優劣をつけたり、周りを気にするところがあります。
これでは集中力が欠け、目の前のことに手がつかなくなり、結果として無駄な時間を過ごしてしまうのです。
では具体的に人と比べてしまう人にはどのような特徴があるのかを見ていきましょう。
人と比べてしまう人の特徴
- プライドが高い
- 認めて欲しい気持ち(承認欲求)が強い
- 勝ち負けを意識し過ぎている
- 自分に自信がない
- 嫉妬心が強い
- 優柔不断である
プライドが高い
1つ目は、プライドが高いところです。
プライドの高い人は、自分は失敗経験が少ないことを理由に、他人の失敗が許せません。
「自分ならあんなミスはしない」「何故その程度の事が出来ないのだろう」と、相手を見下すことがあります。
例え自分が失敗したとしても、原因は自分以外のところにあり、その対象が人となることもあります。
認めて欲しい気持ち(承認欲求)が強い
2つ目は、認めて欲しい気持ち(承認欲求)が強いことです。
人は何かしら周りより認められたい、自分には価値があると認めたい気持ちがあります。
仕事上でも昇格や給与を上げて欲しいと望む気持ちが強いと、周りを低く評価し、自分の方が上だと強くアピールします。
しかし普段から評価されない、結果を出していない人に限って認められたい気持ちは強く、自分を過大評価してしまっているのです。
勝ち負けを意識し過ぎている
3つ目は、勝ち負けを意識し過ぎていることです。
人と比べることで、自分と対象となる相手の間に”勝ち負け”を作り、自分が優位に立っているかどうかを強く意識しています。
その理由のひとつとして、幼少期の家庭環境がスパルタ教育を受けていた、よその家と比較されて生きていたことが挙げられます。
このことから出世をするためには、”他の人より優秀である”という考えが、より一層勝ち負けを意識してしまっているのです。
自分に自信がない
4つ目は、自分に自信がないことです。
自信のない人は、自分のしたことを他人と比較した時、「自分は全然できていない」「私ってダメなんだ」と悲観的に考えます。
例えば完璧主義の人も、実は自分に自信がないところがあって、他人と比較したときに、自分は完璧にできていないと捉え、自信を失います。
他人と比較する節があると、自分のできないところが見えてしまい、無意識のうちに負の感情が生まれるのです。
嫉妬心が強い
5つ目は、嫉妬心が強いことです。
嫉妬心の強い人は、みんなの前で話すのが恥ずかしいとか、生まれ育った環境が羨ましいなどと、無意識のうちに他人と比べています。
仕事において嫉妬心が強いと、目の前にある仕事が手につかず、周りの人を観察しながら仕事をしてしまいます。
「自分は人からどう見られているか?」とばかり考えているので、仕事に対する気持ちが離れ、本来の力を発揮できていないのです。
優柔不断である
6つ目は、優柔不断であることです。
優柔不断な性格を持つ人にある特徴のひとつに、”物事の判断が遅い”ことが挙げられます。
物事の判断が遅いと、悩みやすい、実行力が無い、周りの意見に流される、といった問題が出ます。
例えば会議で自分の意見を伝えられずに、他人の意見を受け入れるよう努力しますが、内心では「自分の方がいい」と比較し引きずります。
物事の判断が遅いというのは、ある意味”慎重派”だということです。
しかし慎重に物事を判断して行動すると、周りからは「判断が遅い」「決められない」と思われてしまいます。
慎重だからこそ他人の意見をよく聞き、多くの情報を得すぎるため、優柔不断になってしまうのです。
人と比べてしまう人の特徴
- プライドが高い
- 認めて欲しい気持ち(承認欲求)が強い
- 勝ち負けを意識し過ぎている
- 自分に自信がない
- 嫉妬心が強い
- 優柔不断である
他人と比べるメリットは?
人と比べることは、自分自身を客観的に見ることができ、その後の大きな成長に繋がるメリットがあります。
しかし一方で、他人と比べて落ち込んだり、自己肯定感を低下させたりするといったデメリットも存在します。
ここでは先に人と比べるメリットを、続いてデメリットをお伝えしていきます。
他人と比べるメリット
- 目標設定がしやすくなる
- 刺激を受ける
- 自分自身の強みがわかる
- 競争意識が高まる
- 自分を客観的に見ることができる
目標設定がしやすくなる
自分自身を他人と比較することで、自分の能力やスキル、行動パターンなどを客観的に見ることができます。
その結果、自分がどの程度のレベルなのかが分かり、目標設定がしやすくなるのです。
優れた人物や自分より上の人の存在を目標とすると、自己啓発や成長にも繋がります。
ただし、自分にとって難しい、達成できないような目標を設定しないように注意が必要です。
刺激を受ける
他人と比較することで、自分自身の課題や弱点が明確になることがあります。
その課題や弱点を克服するために、周りの人から刺激を受け、自分自身の成長に繋がるのです。
さらに他人と比較することで、自分以外の考え方や行動パターンを知ることができます。
周りには、自分が持っていない視点やアイデアを持っている人がいるかもしれません。
そういった人たちから刺激を受けて学ぶことで、自分自身の想像力や柔軟性が高まり、新しい発見やアイデアを得ることができます。
自分自身の強みがわかる
他人と比較することで、自分自身の強みや特徴が明確になることがあります。
自分自身が優れている点を知ることで、自信を持って取り組めることがあります。
また、自分自身の強みを活かす方法を考えることで、自己成長につながります。
競争意識が高まる
他人と比較することで、競争意識が高まることもあります。
自分が他人より劣っていると感じると、「負けたくない!」とより一層努力するのです。
そして自分が他人より優れていると自負している場合でも、追いつかれないように努力することができます。
このような競争心は、ビジネスにおいてはより高いパフォーマンスを発揮します。
ただし、過度の競争心はストレスや体調を崩してしまうので、バランスを保つ必要があります。
自分を客観的に見ることができる
他人と比較することで、自分自身を客観的に見ることができます。
自分自身が他人と比べてどのようなスキルや性格を持っているか、自分の優位性や改善点が分かります。
また、他人と比較することで自分の思い込みや偏見を排除することにもなります。
自分がどのような人間であるかを客観的に理解することで、自己理解が深まり、自己肯定感も高まる。
しかし比較しすぎると、時には自分自身を過小評価してしまうこともあるので、注意が必要です。
他人と比べるメリット
- 目標設定がしやすくなる
- 刺激を受ける
- 自分自身の強みがわかる
- 競争意識が高まる
- 自分を客観的に見ることができる
他人と比べるデメリットは?
上記の通りメリットを見る限り、他人と比較することは良いものだと感じるかもしれません。
しかし一方で、多くのデメリットも存在します。
以下では、他人と比較する際に起こり得るデメリットについて詳しく解説していきます。
他人と比べるデメリット
- 気分が落ち込む
- 達成感・充実感が得られなくなる
- 自己肯定感が低くなる
- 相手との関係が悪化する
- 自分の適性を見極められなくなる
- 偏った見方をする
気分が落ち込む
デメリット1
他人と比較して「自分は他の人と比べてできない人間だ」「どうして○○君のようにうまく行かないんだろう」と考えると、仕事が嫌に、つまらなく感じます。
できない自分を他人と比較すると、仕事に対するやる気が無くなり、結果としてさらに自分ができない人間だと、どんどん気分は落ちていくばかりです。
人と比べても良いことはない、むしろゼロだと割り切って、自分のことに集中しましょう。
達成感・充実感が得られなくなる
デメリット2
仕事のスピードやクオリティなど、周りから比べられることはあっても、自分では比べないようにしましょう。
私の場合は同期が少なく、互いにライバル視しながら切磋琢磨することができましたが、社員が多ければその分できる人の割合も増えます。
自分よりできる人と比べる機会が多ければ、仮に他人から高評価を受けたとしても、
- 「あいつらの方がすごい」
- 「褒められても納得できない」
と、自分では達成感、充実感を得られなくなってしまいます。
自分は自分、他人は他人というスタンスを心がければ、例え競争相手が多くても、何も気に留めることはありません。
自己肯定感が低くなる
デメリット3
自己肯定感とは、「これでいい」「仕方ない」と、ありのままの自分を承認することです。
できる人は良い結果が出なくても、それまでの過程の中からよかった点を見つけ、自分を承認することができます。
逆に自己肯定感の低い人は、ズルズルと過去を引きずる為に、新しいことへのチャレンジが怖くなったり、別の環境に飛び込むことができなくなります。
相手との関係が悪化する
デメリット4
他人と比較し強い競争心が生まれると、相手との関係が悪化することがあります。
特に、他人を妬んだり、批判したりすることで、人間関係を壊してしまうのです。
また、自分が他人より優位に感じると、その優越感から相手を軽蔑することだってあります。
これは相手に対する尊敬や信頼を失わせ、関係を悪化させるだけです。
比較はあくまでも自己啓発や成長のための手段であり、相手を批判することではありません。
自分の適性を見極められなくなる
デメリット5
他人と比較すると、「一体何が自分に合っているのか?」と、自分に合う仕事やスキルの適性が見極められなくなります。
なぜなら、自分が得意とする分野を見落としてしまったり、反対に自分には合わない分野を選択してしまうからです。
また、他人がうまくいっている分野に興味を持ってしまい、本来の自分自身がやりたいことや、得意なことを見失ってしまう場合もあります。
そのため、他人と比較する際には、自分自身の適性を見失わないように、比較対象を誤らないことが重要です。
偏った見方をする
デメリット6
他人と比較すると、偏った見方をしてしまうことがあります。
例えば、「自分の短所や欠点に焦点を当ててしまう」といった点です。
そこに気を取られてしまうと、自分の能力を過小評価してしまう可能性があります。
すると結果として、自分自身を過剰にストレスや不安にさらしてしまうことになります。
他人と比べるデメリット
- 気分が落ち込む
- 達成感・充実感が得られなくなる
- 自己肯定感が低くなる
- 相手との関係が悪化する
- 自分の適性を見極められなくなる
- 偏った見方をする
人と比べないようにするコツは?
ベースがポジティブな人間なら何も問題はありませんが、ネガティブなタイプは人と比べるだけで思考がマイナスに働きます。
これは“プラスに考えれば良い”などと安易に解決できることでは無く、ネガティブなタイプは自分を追い込み、仕事が手に付かなくなり、場合によっては何もできなくなるほど気持ちが沈んでしまうのです。
比較しないのがベストとはいえ、一体どのようにすればいいのでしょうか?
人と比べないようにするコツ
- 自分の成し遂げたことに目を向ける
- 他人を切磋琢磨する仲間だと認識する
- 比べても意味がない事を理解する
- 比較対象を過去の自分にする
- 何事にも感謝する
- 人と自分は違って当たり前
自分の成し遂げたことに目を向ける
方法その1
「成し遂げた」と表現すると、なんとも大きなことをしたように思いますが、そうではなく、「予定より早起きして洗濯までできた」「通勤中に1冊本を読み終えた」といった、”小さな成果”に目を向けます。
すると「何か良い日だな!」と自分を肯定できるようになり、仕事にもその流れが活かされていきます。
「作業時間がいつもより5分短縮できた」「書類の訂正が1回減った」など、仕事でも自分ができていることを認め、人と比べる隙を与えないようにしましょう。
他人を切磋琢磨する仲間だと認識する
方法その2
周りにいる人間を仲間だと思えば、その人の魅力や良いところが目に見え、他人も承認できるようになります。
妬みの感情を消すことでスムーズに仕事ができ、ノウハウも共有できるので、お互いの不得意な分野を補い合える関係になるでしょう。
例えば、苦手なExcel作業を相手に頼み、反対に相手が苦手なフレームワーク作りを代行するなど、得手不得手を交換しフォローし合う。
すると人間関係も良好になり、大して必要のないスキルに学ぶ時間を投じることもなくなるため、一石二鳥です。
比べても意味がない事を理解する
方法その3
デメリットでも紹介した通り、他人と比べるメリットと言い切れるものは、何1つありません。
自分ができないと思い込むのは暗示をかけているようなものなので、気分が落ち込み、本来の自分を見失い、仕事に対するやる気が無くなるのは当然のことです。
逆に自分よりできの良くない社員を見つけて比較すれば、優越感は得られるかもしれません。
しかし、相手からは嫌な人だと思われ、人間関係が悪くなる可能性があり、そもそも見下すような思考は人として疑問に感じます。
比較対象を過去の自分にする
方法その4
過去の自分と比較することで、今の年齢に至るまでの経験が、どのような形でプラスになっているか、どれだけ血肉になったかを確認できます。
例えば、
- 入社時は売上100万作るので必死だったのに、今は100万の固定客がある。
- 資料ひとつ作るのに1日がかりだったのが、今となってはそれがベースとなるフォーマットを転用している。
このように文字におこして見ると、とても成長していることが分かります。
反対にあまり変化のないところは、プラン・学習・情報収集などの努力が足りないと、自分を鼓舞することができます。
何年も前の過去の自分に限らず、ひと月前の自分と照らし合わせるだけでも、自己肯定ができるようになるおすすめの方法です。
何事にも感謝する
方法その5
パナソニックの創業者である松下幸之助氏は、次の言葉を残しています。
『感謝の心が高まれば高まるほど、それに正比例して幸福感が高まっていく』
周りに感謝すると自分の幸福度が上がって行き、感謝を伝えた人たちも幸福感が高まります。
感謝の気持ちを大事に、日々「ありがとう」を伝える姿勢になると、目の前で起きていることが当たり前とは思わなくなり、そして他人と比べる、つまり”他人を否定する”ことがなくなるのです。
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感謝の気持ちが仕事において重要な理由は?上手く伝える方法を伝授します
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人と自分は違って当たり前
方法その5
自分には自分の長所があり、他人には他人の長所があります。
その良さをお互いが埋めることで、大きな課題も乗り越えれます。
かの有名な漫画のワンピースでも主人公のルフィが、『おれは、助けてもらわねぇと生きていけねェ自信がある!』と言っていました。
どんなに優れた人でも、1人でできることには限界があり、弱味を見せれることはその人の長所にも繋がります。
他人との違いに自分を卑下したとしても、違うのは当たり前であり、もしかしたら他人にとっては魅力的なところかもしれません。
人と比べないようにするコツ
- 自分の成し遂げたことに目を向ける
- 他人を切磋琢磨する仲間だと認識する
- 比べても意味がない事を理解する
- 比較対象を過去の自分にする
- 何事にも感謝する
- 人と自分は違って当たり前
人と比べる人の特徴と、人と比べないようにするためのポイントを紹介しました。
自分を変えるのはそう容易なことではありませんが、日々の積み重ねで人は良い方にも悪い方にも転びます。
どうせ変わるなら良い方に変わり、自身のスキルや社内での人間関係を良くする方向に持っていきましょう。